おひとりさま

@yuu_uu_ 本の感想ブログ

嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議


はあちゅうさん・幻冬舎箕輪さん・イケハヤさん・渡辺さんが交換日記形式で綴ったnoteの共同マガジン書籍版です。

私事ですが、最近iPhoneKindleアプリをつかって電子書籍を読むことを覚え、しかもKindle Umlimitedという月額980円で対象書籍が読み放題というサービスに登録したので、ますます読書が捗るようになりました。そのUmlimitedで初めて読んだ本です。

このサービス、月に2~3冊以上は本を読む人だったらめちゃくちゃおすすめ!

確実に元は取れるし、読み放題対象になっている書籍はまだまだ少ないけど、そこから興味のある本を選ぶのもまた楽しいです。普段読まないジャンルとかでも「読み放題なら試しに読んでみるか」と思えるし。

 

今年に入ってから、はあちゅうさんやイケハヤさんなど、いわゆるネットでの有名人に注目することが増え、この本も興味深く読めました。

実際、どういう生活をしながら、どういう方法で生計を立てているのか。

時間の使い方、作業場の様子、これから仕掛けたいと思っていること……などなど、まず一人が質問してそれに他の人たちが答える、この繰り返しでどんどん討論が進んでいく感じ。面白い!

 

私もnoteを書くようになってから、このプラットフォームのことがどんどん好きになっているので、「共同マガジンっていうのも作れるんだ~~面白そう~~」とまた好奇心が刺激されました。

 

完全に影響を受け、自分でも共同マガジン作ってみたくなったので、勢いで友人に投げかけてみたらメンバーが集まったので、見切り発車で作ることになりました。

完全にこの本のオマージュで、
アラサーたちが童心に返って交換日記してみた<仕事編>
という共同マガジンを立ち上げています。

仕事観について振り返る熱い内容にする予定です。

 

もしよかったら私のnoteもみてください。

http://note.mu/kitayu529/

 

 

「陽だまりの彼女」

 

越谷オサムさん3冊目。

タイトルに既視感があったのはったんだけれど、有名な作品だからだろうなあと思って読み始めたらストーリーにも若干覚えがあり、「ん?」と思って調べてみたらあれですね、映画化してましたね! 松潤上野樹里で。

 

映画好きの母が張り切って見に行っていたのを思い出しました。そこで盛大にネタバレされていたのも思い出しました。

未読の方のためにあえて結末については触れませんが、これ、まったく何も知らない状態で読んでいたらどのように感じていたかなあ、とちょっと悔しく感じています。

 

ラブラブで甘々で蟻くらいしか寄り付かないようなベタベタ恋愛小説かと思いきや、物語終盤まで明かされないヒロインの過去が要所要所でちらつくのはミステリーを彷彿とさせるし、言わずもがなあの結末はファンタジーです。SFと言ってもいいかも。

 

これまで「階段途中のビッグ・ノイズ」と「金曜のバカ」を読んできましたが、どの作品とも風合いが違って読み応えがあります。

 

今回は、個人的な事情で途中でネタがわかってしまうという悲劇がありましたが、さすが映画化されるだけあってストーリーに力があるなあと感じました。

 

最後、浩介はどうなってしまうのか。

この先の人生も続いていくのだと思うと、彼が背負わされた荷物は決して重いものではありません。

ひとりで抱え続けることを選ぶか、共に支える人を求めてしまうか。

この物語は、純粋なハッピーエンドではないかもしれませんね。


 

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

 

 

金曜のバカ

 

本作の中に、『お客様がだんだん人に見えてくる、自分と同じ人だと思うことでいい感じに力が抜けてくる』というような記述があって、学生時代に初めてアルバイトをした時とかに、こういうことを意識できていたらもっと楽だっただろうなあとおもう。

 

まだ自分の仕事ぶりに自信が持てなくて、やることなすこと間違ってるんじゃないかってびくびくしながら食事運んだりレジ打ったりするのってものすごくストレスで、「お客様」は「お客様」という人種としてしか捉えられないから、どんな些細なミスでも猛烈に怒られるに違いないと信じてこわくてこわくて消えたくなったりする。

 

この作品は越谷オサムさんの短編集で、表題の「金曜のバカ」以外にも「星とミルクティ」とか「この町」とか魅力的な短編が詰まっています。

若さゆえの迷い、みたいなものがどの登場人物にもあって、歯がゆくなるしドギマギするし、私ならどうするか、とか取り留めもなくぐるぐる考えてしまう。

 

特に「この町」っていう短編には、東京に憧れる男子高生が出てくるんだけれど、私は生まれてこの方10代の時も、都会に対する渇望や憧れみたいなものなかったなあ、と。

大学に通うために地元を離れて一人暮らしして、就職のためにまた住む場所を変えて、特に理由もなくパッと引越ししたりとか、暮らしてきた町に愛着が湧かない性質なんだなあって自分のことがまたひとつ知れた気がしました。

 

これは読書の醍醐味、よなあ。

 

越谷さんの本は「階段途中のビッグ・ノイズ」という作品を読んだことがあって、それは廃部寸前の軽音楽部が再起する青春小説なんだけれど、続けてこの短編集を読んだせいですっかりこの著者には“フレッシュな10代が出てくる青い小説を書くひと”っていうイメージが定着した。

 

越谷さんといえば一番有名なのはおそらく「陽だまりの彼女」だとおもう。

ふわっと聞こえてくる風のうわさでは最後の最後でどんでん返されるミステリーらしいので楽しみ。


 

金曜のバカ (角川文庫)

金曜のバカ (角川文庫)

 

 

 

階段途中のビッグ・ノイズ (幻冬舎文庫)

階段途中のビッグ・ノイズ (幻冬舎文庫)

 

 

「半径5メートルの野望」を読んだ

 

半径5メートルの野望 完全版 (講談社文庫)

半径5メートルの野望 完全版 (講談社文庫)

 

 

 男女雇用機会均等法というものが施行されたのは私が生まれる数年前のことだったとおもいます。私はもう立派なアラサーなので、「男性と同じくらい女性の雇用機会も均等にしましょうね」という法律が認められるようになってから30年近くは経つことになります。

 私のこれまでの経歴は一般以上異色未満で、日本語教師の資格が取れる学部を卒業してから何故か葬儀屋になり、5年くらい勤めたあと突然辞めて3か月だけ本屋でバイトしてパソコンインストラクターをやっている現在。その間、いろんな上司の元で働いてきました。その中で、男性と女性の役職付きは9対1くらいでした。

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あけましておめでとうございます

昨日のうちに

「2017年読んで面白かった本」

というタイトルで記事あげようと思っていたんですが、よくよく考えると面白いと感じた本については逐次感想を書いているので、改めて取り上げるまでもないかなあと考えを改めました。ともあれ今年も読みたい本を読みたいだけ読んで、気が向いた時に感想を書くという昨年と変わらないブログ活用をしていきたいと思っております。

 

 

本日元旦。

川端康成の雪国と伊豆の踊り子を読みながら、テレビは垂れ流して(笑神様は突然に今夜くらべてみましたの特番など)、時間になったら予約してあったお寿司引き取りに行ったりと、悠々と過ごしています。

昨年まで年末年始にまとまった休みなんてとても取れない職種だったので、6日も連休があるなんて恐れ戦くんですけども、せっかくだからこの空白と幸せを享受します。

 

 

今年も細々とよろしくお願いします。

 

 

読書なんてくそくらえと思っているやつはこれを読め

 

死ぬほど読書 (幻冬舎新書)

死ぬほど読書 (幻冬舎新書)

 

 

 
 
冒頭から痺れるぜー。
読書なんてなんの意味があんの?という趣旨の大学生による新聞投書を挙げ、あくまでも趣味なんだから読みたくなかったら読まなきゃよろしい、それで自分の世界を狭くしているのは他の誰でもない自分の行いのせいだよ、と投げかける「はじめに」。
自分の世界を不自由にしてるのは自分のせい、そのケツは自分で拭けよと喧嘩をふっかけているぞ初っ端から。わくわくしてきたぜ!
 
読書そのものに関して、本なんて読みたくなかったら読まなければいいという考えには概ね同意です。
ツイッターでも触れましたが
 

twitter.com

 
これに尽きる。読書という行為そのものを高尚だと勘違いして読まなきゃ読まなきゃってなってる人もいるのかもしれないけど
あくまで趣味ですからね。好きにしたらいいんです。
 
 
読書とネット
読書量が減っていることとネットの普及は相関関係にある。端的に言って読書って字を追わなきゃいけないから面倒だし時間も手間もかかるし、思考力想像力を総動員して読み進めなきゃいけないから、そりゃ漫画や映画の方がエンターテインメントとして咀嚼しやすい面はあるよね。
 
ネットもそうだと思っていて、こちらが完全に受け身でいても勝手に情報が入ってきてくれる。短時間で大量の情報が取れるコスパの良さは流れの早い現代について行くためには必須のメリットだ。そういう点で考えても読書は遅れをとる。
 
また、考える力の低下には、ネットの影響も多分にあるでしょう。ネットに溢れる情報やツイッターのようなSNSをしょっちゅう目にしていれば、情報を受け身で得る習慣ばかりがつき、それらの中身や質を問うようなことはしなくなると思います。
 
本書ではこうかかれてます。
どっちがどう悪いとか良いとかいう話ではなく
ネットにはネットの、読書には読書の美点欠点がそれぞれあるから、各々で取捨選択しつつどちらかに偏りすぎることのないように利用していこうぜ、と言いたい。
 
この見方を踏まえた上で、自分には読書は不要と切り捨てるのも自由だし、そうしたらそうしたで情報の取り扱い方も自身の裁量によるんだから、振り回されたとしても自身の責任だよ受け止めようね。お互いにね。ということだね。
 
 
 
身銭を切って知識を買う
常日頃、書店や古書店で本を買ったり、図書館で借りたりして読む本を調達する日々ですが
借りて読む本よりも、自分でお金を出して買った本・人がお金を使って贈ってくれた本の方が脳に言葉が浸透していく感覚が強いです。
これはなんだろう。やっぱり金の力なのか。
 
著者も本文の中で
 
2000円の値段がついている本なら、2000円で仕方なく買わされたのではなく、自分から2000円という値段をつけて買ったと思うべきなのです。自分でそれだけの評価をして買ったんだと思えば、熱心に読みたくなるのではないでしょうか。借りるのとは違って、身銭を切って本を手にすることには、そういう重みがあるのだと思います。
 
と書かれています。
これを読んで、節約と称して新刊を買うのを避けていた自分を恥じましたよ。自分が興味があって、読みたいと思うならそれこそ身銭を切って知識を得るべきだとおもえました。血となり肉となって確実に私のものとなるはずだ。そう信じてこれからも読みます。ただの趣味ですが。
 
 

ポジティブシンキングを捨てろ!

 

生きるのがつらい。―「一億総うつ時代」の心理学 (平凡社新書)

生きるのがつらい。―「一億総うつ時代」の心理学 (平凡社新書)

 

 

 
うつについて関連書をまとめていくつか読みたいなとおもって、パッと見て読みやすい文章だったこれを選びました。
 
無理にポジティブになるのをやめ、言わば「ポジティブ・シンキング」により
自分のもつ「辛い気持ち」「死にたい気持ち」に居場所を与えて楽になろうよ、と呼びかけてくれる本です。
とにかく読みやすいのでおすすめです。
 
 
クリアリング・ア・スペース
著者の諸富祥彦さんが本書の中で書かれている、自分の辛い気持ちに向き合う方法の一つとして「クリアリング・ア・スペース」というのがあります。
 
自分がいま、何に苦しんでいるのか
どんなことに辛いと感じているのか
はっきりと自覚できる悩みとは何か
 
観察し、そのひとつひとつを丁寧に組み上げて、心の部屋の中にわかりやすく置いていくというものです。
 
例えば、「親と上手くいっていない」「職場での人間関係」「課題のこと」とか漠然と浮かんでくる悩みをそれぞれ
自分が部屋の中心にいると仮定して
「親とのことは、リビングの中央かな」
「職場の人間関係は、身近だからキッチン」
「課題のことは、締切まであと少しあるから押入れに」
ていう具合に配置していく。
 
もやもやとした悩みが、まるで部屋の荷物みたいに整理されるので、これをやってみるだけで気持ちが落ち着くそうです。
わたしも、なんかイラついた時はとりあえず思ってることを紙に書いて整理するだけで全容が見えてきて落ち着くので
似たような心理かな、とおもいます。
 
 
内観法
あともうひとつ、自分で自分の気持ちを落ち着かせる方法として、「内観法」というのが紹介されてる。これも良さそうです。
割と自己啓発ジャンルではよく聞く方法ですが(マインドフルネスというと聞き馴染みがあるとおもいます)
自分の中に湧き上がる「憎しみ」「悲しみ」「妬み」「恨み」その他マイナスの感情諸々を
ただただ、そこにあるものとして認め、静かに観察、観照する姿勢でいることです。
 
この境地に至るようになるまで大変そうですよね。どことなく仏教ぽさを感じるし。涅槃の域というか。
それでも、まずはやってみることが大事。
 
これとは直接関係ないですけど、最近筋トレやウォーキングを始めていて
やってる最中って頭の中が暇だから、どうしようかなーと最初は思ってたんですけども、ひたすら呼吸に集中するようにしたり、ぼんやりと浮かんでくる考えにいちいち「それいいね」「めちゃくちゃ天才じゃん」「疲れてたんだもん仕方ないよ」「上出来」とかプラスの相槌を打つようにしてます。
 
単純に楽しくなってくるのでおすすめです。
 
 
 
このところ、うつや精神障害に関する本を少し読むようになって
相手は変えられないが自分は変えられる、というシンプルな仕組み・構図が腑に落ちるようになってきました。
 
アドラー心理学でも、人の持つ悩みは100%人間関係の悩みと断言されてますが、考えれば考えるほどその通りだな、とおもえます。
それならもういっそ、人間関係難しい!上手くできないの当然!って割り切って
上手く話せなかったとか
話聞いてもらえなかったとか
あの人は私のこと嫌ってるとか
不確定要素まみれの不安に振り回されるのよそう、今すぐに。
 
そもそも不安って実体のないものだしね。
目に見えないものだし。
難しいけど、楽になりたかったら割り切る努力を続けるしかなさそうです。考えた結果。