読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おひとりさま

毎日読んだ本の感想を書いています。いつかお一人様専用のカフェを作りたいという夢があるので店名の候補をタイトルにしました。

おすすめ漫画三連発

f:id:ohitori_y:20170219172722j:image

 

「同居人はひざ、時々、頭のうえ。」原作・みなずき 作画・二ッ家あす

たしか実家に帰ってるあいだに余りにも暇すぎてなにか漫画でも買おうと思ってツタヤ行って適当に手に取った漫画だったんですけど当たり中の当たり好みにどんはまり過ぎて自分の勘って信じていいんだなって思った。主人公は作家をやっている朏(みかづき)という青年で、あることがあって猫を拾って飼い始めるんだけど、この漫画は朏視点とこの猫ちゃん視点の話を交互に描いているんです。猫の名前は作中で「ハル」に決まるんだが、もうこの命名までの過程とか涙なしでは読めない。ほんと動物ものに対する涙腺締めるネジどっかに置いてきた。

 

この朏は昔から本が好きで文章書くくらいしか能がないような日頃の生活にまつわることとか簡単におろそかにする子で、拾われてきたハルちゃんは(メスなんですよこれがまた)野良時代に培った生き抜いていくためのノウハウががっちり身に染みてるからぼんやり生きている朏が危なっかしくて放っておけなくて、仕方ないから面倒みてあげるわくらいの気持ちで飼われてやっている。こうも人と動物、視点が違うだけで考えてることが違ってくるかと可笑しくなってくる。心がじんわりあったかくなるのと我慢できなくて泣けてくるのと、感情を行ったり来たりして忙しいです読んでいると。

 

 

 

f:id:ohitori_y:20170219172730j:image

 

からかい上手の高木さん」山本宗一郎

高木さんがめちゃくちゃ可愛いんです。からかわれる西方も可愛いけどなにかとちょっかいかけちゃう高木さんのいとしさよ。というかふたりがわちゃわちゃしているのがもう既に可愛いのかもしれないな。最近5巻出たばかりなのでこれはもう買って読んだ方がいい。ほんとおすすめします。話の内容はただひたすら高木さんが西方をからかう。これだけ。高木さんはたぶん作中でもそこそこ可愛い立ち位置にいて、反対に西方は冴えない男子の一員のようなポジションだから、どうして高木さんみたいな人が俺のことを構うんだよ? 放っといてくれよおおおおっていう心境でずっといると思う。無下にできない西方可愛いな。これ以上からかわれないようにするための戒めとして、一日からかわれた回数分自宅で腕立て伏せすることを自分に課す西方はげちらかす程可愛いな。

 

特にね、最近発売されたばかりの5巻の冒頭話、これね、たまげるよ。

きいやあああああああと奇声が出る。はずだ。私は止められなかった。高木さんのからかう対象は、西方くんだけじゃ、なかったのね! もう!

 

 

 

f:id:ohitori_y:20170219172737j:image

 

「一人交換日記」永田カビ

前作の「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」を読んではげしく衝撃を受けた。なんだこれは。こんな風に生きている人が、ギリギリのところで行ったり来たり七転八倒してる人が、さびしさに苛まれてる人がいるのか。びっくりだよ。この「一人交換日記」はその後の生活を交換日記風にしてお届けしているかんじなのですが、なぜだかわからないけどこれを読んでいると私も生きてていいんだよなって思えてくるんです。ほんとなぜだかはわからないんだけれど。

 

心から同感過ぎて吐きそうになったのは、あの、アラサー女性にとっての勝手な心の中だけにあるヒエラルキーみたいなのがあってね、きちんと一人暮らしして自立していてもちろん仕事もあって友達も恋人もいて休日も充実していて、みたいな人がピラミッドのてっぺんさ。既婚者もそう。で、その下が恋人がいないもしくは友達少ないけど満足しているし仕事にやりがい感じてますタイプね。その下が恋人いない友達いない仕事もそんなに好きじゃないもしくは無職(休職中含む)、一人暮らしはしてるけど(親の仕送りのおかげ)まあ全体的に暇だなって人。その下にどうあがいても越えられない高すぎる崖があって覗いてみると実家暮らしの人たちがわ~~~~~っと群がっている。

 

なんとなくのイメージなんだけれど確かにそういう思いはあって。実家暮らしに身を落とし母親の呪縛から逃れられないでいる(と思っている)著者さんの辛み、苦しみ、かなしみ、さびしさ。そこから逃れ出ようと奮闘する様。そういうのを読んでいると、いざとなれば死の間際にいったって自分が生きたいとさえ思えば帰ってこられるんだ、と思う。いつだって生きようと思えるしいつだって死のうとも思えるし。他人や環境に支配されてると感じているのはもしかしたら自分だけじゃないかもしれないって、そういう可能性にも気づけるかもしれないし。

 

それにしてもさびしいとか人肌恋しいっていうある種の「満たしてあげなきゃならない欲」っていうのは、ほんともうどうしようもないよな。だって一人じゃ解決できないんだぜ? どうしろっていうんだ。特定の恋人が欲しいわけじゃないのにそこは満たしてあげないとならないって面倒な性質だ。さびしい→誰かと触れ合えば解決ってシンプルだけど難易度高い。今のところさびしすぎて体が凍えたりはしていないけれどいつそうなったっておかしくない。知らないひととハグする夢やたらみる気がするし。この本は、前作同様あまりにも他人事じゃないので再読するにも深呼吸してからじゃないとおちおちページめくれません。