おひとりさま

@yuu_uu_ 本の感想ブログ

「つむじ風、ここにあります」

 

花束を抱えて乗ってきた人のためにみんなでつくる空間

電車とかエレベーターとかに、“おめでたい証”を持って入場してくる人の情景がこの一行で浮かんでくる。想像させる文章、景色を想起させる言葉。

言語の可能性を、ぱんぱんに膨らんだ破裂寸前の風船みたいに高められるひと。

覚えたての言葉をつかって誰よりも先鋭的な遊びをする子ども。

 

飛び上がり自殺をきっとするだろう人に翼を与えたならば

自殺の手法が変わるだけで、人間の絶望の種類は変わらずそこに在り続ける。

自殺をするのは人間だけなんだろうか。私たち人類が知らないだけで、他生物の世界線でもきっと繰り広げられているんじゃない?

鳥の自殺もきっとあるんだよ。えらい動物学者の言うことはきかない。

 

B型の不足を叫ぶ青年が血のいれものとして僕を見る

よく駅の改札口でみる「A型が足りません!」「B型が足りません!」「ご協力を!」という献血センターの看板。

私がO型だから思うのかもしれないけれど、あれやたらとO型不足率が高いように思うの気のせいでしょうか? 見かける度に「O型足りないよ」って書いてある気がするのよね。

私は献血が好きで、こういうこと書くと奇特な人間かもしれないけれど注射が嫌いじゃないんですね。針刺される瞬間とか怖いもの見たさでどうしても見てしまうんです。

だから献血センターもよく行く。協力したくて行く。

けれど大体、5回に1回くらいの割合でしか血採ってもらえない。

ヘモグロビン値が足りなくて危ないからって帰されてしまう。

貧血なんだろうか? 普段はそんな感覚ないんですけれど。

私も、献血センターのひとたちにとっては、O型の血液のいれもの。

 

 

木下龍也さんの「つむじ風、ここにあります」をいただいて読んだ。

読んだら他の詩集も読みたくなったので、これは、この詩集をわざわざアマゾン経由で贈ってくれた先輩の陰謀だなあ、とおもった。

どんどん巧みな言葉の使い手が世界に現れて、インターネットのおかげでそういった逸材に出会えるスピードもめまぐるしく上がっていってますね。

彼とわたしは1歳しか違わないのだ。恐ろしいことだな。

 

つむじ風、ここにあります (新鋭短歌シリーズ1)